古書店・猫目堂

実在しない古書店。でも確かな想いを綴り、ここに置いてゆきます。

【いいえ私は 子年の女】

彼女は買い物カゴにシリアルの袋を2つ入れた

1つでいいじゃん?
…って言っても無駄だと 言いかけてやめた


なにしろ彼女は【子年生まれの女】だから


ネズミ年生まれの女は 備蓄するものよ と
彼女は言う


なんだよそれ?

午年の男には到底理解出来ない理屈だ


彼女はかまわずにハンドソープの詰め替え(家にもまだ残りがあるというのに)と、あとヨーグルトも2つ買い物カゴに入れた


また少し重くなった買い物カゴを持って、僕は今日もまたレジへと向かう



…でも今年、くだらない買い占めによるトイレットペーパーの品薄があった

流石にこの時ばかりは【子年の女理論】
に感謝せざるを得なかったのである





【後書き】
※ほぼ実話です(笑)